グリーンマックスの「商業ビル」については、こちらでも言及した通り、すでに発売から40年以上が経過したロングセラー。そして5階建てのビルについては事実上絶版となっており、入手は次第に困難になりつつあります。
手元にもそんなに数があるわけではなく、数十年前に作ったものの、作りの拙さからバラしてしまったパーツなども多いです。この辺りを大事に使い、ある意味で再生させたいと長らく考えていました。
具体的には、このサイトの「product」の表紙にもなっていた、パーキングビルの再生に取り組んでみました。このビル、昔から子供心にも変化球だなと感じつつ、正面の「P」の意匠などの印象がとても強かった記憶があります。

以前の一軒家Aもそうでしたが、せっかく再生させるのなら、少し形を変えて余裕を持たせたいところでした。ですのでこれも余っていた「ビル付属施設」の壁面を組み合わせて拡張しています。
ただ、考えなしに拡張しようと思ったものの、色々と調べてみると、この手のパーキングビルは基本的な内部構造が長方形のようなんですよね。いわいる「垂直循環式」というもののようなのですが・・・もしかしたら変形版もあるのかもしれませんが、Googleマップなどで調べても、入り口が端に寄っていて横に長いタイプはあまり見つけることはできませんでした。
あるとしたら、入口が複数ある場合。そこで拡張した右壁面部分にも、スクラッチで入り口を追加することにしました。形状とかが違いますが仕方ない。横に拡張することにした、ということにしよう。

1階の入口ですが、追加した右側はシンプルにプラ板を重ねて縦に降りるシャッターとしました。料金収受の窓口などは中にあるという設定ですが、それにしてももう少し、周囲の装飾などは考えた方が良さそうです。
シールは自作。パーキングの名前はその場で適当に浮かんだもので特に謂れはありませんが、表示は実景を参考にそれっぽくデザインしました。休日最大料金はこの値段なら良心的かな・・
実は左側の「有料駐車場」の文字部分を青で塗るのが、絶妙に神経を使いました。自分の技量では烏口でも微妙で、もはや爪楊枝で少しずつ色をのせていく感じでした。

側面は見ての通り、5階建てビルのではなく「ビル付属施設」の壁面です。
元の壁面の損傷が激しかったのもありつつ、今や貴重?な資材なので(笑)、あまり消費したくなかったというのもあります。
背面は一部、別素材のプラ板などで調整しています。この辺りはあまり見えない気もして、そこまで拘らずに合わせてしまいました。

そして、一応アクセントとして置いたのが屋上の広告看板ですね。
こちら、元ネタは何かというと・・・こちらのジオコレ「昭和のビル・A」に付いていたものですね。塗り替えはせず、看板のみ貼り替えて使用しています。

採用したサロンパスについては、何か思い入れがあるわけでもないのですが、作成のコンセプトとして以前から「一昔前の日本」的なものにしたい・・というのがあり、少し前の渋谷の写真などを見つけた時の看板などを参考にしました。
素材が古いのに加えて技量もあり、壁面や細かい処理にアラが目立つのは相変わらずですが、鉄道車両以上に建物は「自由度」が高いものと割り切り、少々の傷や崩れも味のようなものかなと自己満足しています。
まだまだほっといてる仕掛品も多く。トライアンドエラーでやってこうかと思ってます。
